朝日米はアレルギーを抑制する

コシヒカリ vs 朝日米
↑ 左:コシヒカリ(精米) 右:朝日米(玄米)

お米の でんぷん は2種類

近年はモッチリと甘いお米が好まれますが、「消化力が弱い人」がこうしたお米を食べると 胃もたれ 胸やけアレルギー を起こしやすいと言われています。

実は、お米の「でんぷん」には以下の2種類があって、その割合が食味や代謝に大きな影響を及ぼしています。

  • アミロース……構造が単純。消化しやすい。あっさりした味わい。タイ米(インディカ米・ジャスミンライス)はアミロース100%
  • アミロペクチン……構造が複雑。消化しにくい。甘くもっちりした味わい。もち米 はアミロペクチン100%

以下の特徴も知っておくといいでしょう。

  • アミロペクチンの比率が高いと、食後の 血糖値 が上がりやすい。
  • アミロペクチンを消化しきれないと、その未消化物を免疫系が異物とみなし、アレルギー反応 を引き起こす可能性がある。
  • もち米を食べるとヒスタミン(かゆみを誘発)が分泌されるので、アトピー性皮膚炎の方は「お餅」を控えたほうがいい。
  • 母乳育児中のお母さんは、乳腺炎や乳質の低下を予防するために「お餅」を控えたほうがいい。

日本人がもともと食べていたのは「アミロース比率が高い」お米でしたが、もち米と交配させることで「アミロース比率が低い」甘くモッチリとしたお米が作り出され、次第に後者が主流になっていったという歴史的な流れがあります。

こうした「高アミロース米」を代表するのが 朝日米(アミロース比率 21~23%)やササニシキであり、「低アミロース米」を代表するのがコシヒカリ(アミロース比率 15~17%)、あきたこまち、ゆめぴりか、ミルキークィーンです。

なんとなくお米が苦手な方は、人工交配されて甘みが増したお米を消化するのが負担なだけで、昔ながらの消化しやすいお米だったら、美味しくいただけるのかもしれません。実際に、明治時代の働き手たちは「1日に5合の朝日米を食べていた」と言います。消化にエネルギーを奪われず、すみやかに身体の滋養になったからこそ、これだけの量を食べられたのでしょうね。

近年はアレルギーが社会問題化するにつれて「高アミロース米」に注目が集まっています。毎日いただく物だからこそ、消化に優れ、血糖値の乱高下が起きにくく、アレルギーを起こしにくいお米を選ぶ方が増えているのです。

アンチエイジング効果も…

朝日米は消化に優れるだけでなく「アレルギー症状の原因物質ができるのを抑える効果がある」という研究報告があります(岡山県立大・伊東秀之教授&岡山大大学院・杉本幸雄教授・2019年発表)。

朝日米には「血中の抗体量を下げる」だけでなく、「アレルギー反応(この実験ではくしゃみ)を抑制する」効果があったというのです。

これとは別の研究によると、朝日米にはリラックス・安眠・アンチエイジング・鎮痛に効く必須アミノ酸「トリプトファン」が一般銘柄(コシヒカリなど)の2~3倍含まれていることが明らかになっています。

東洋医学(漢方)の観点からすると、もち米(アミロペクチン 100%)には血をネバネバさせる作用があり、炎症(乳腺炎・鼻炎・皮膚炎など)や 痛み(ヒザ痛・腰痛など)がある人、便秘の人、血が滞っている人は「餅・せんべい・もち米を使った和菓子」を控えたほうがいいという指摘もあります。

この点から見ても「高アミロース米」の代表銘柄である 朝日米 は安心。毎日いただく物だからこそ、身体を健やかに保つお米を選択してみてはいかがでしょうか?


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